宮武を指導教員として検討しておられる方へ

基礎的な情報

宮武を指導教員として志望する場合,基本的には

  • 阪大理学部数学科の学部生ならば4回生になるときの4年生セミナー (課題研究a,b) の希望調査で宮武の名前を書く
  • 大学院を希望する場合は情報科学研究科 情報基礎数学専攻を受験し,指導教員として宮武を希望する

のいずれかになります(主に留学生に対しての情報ですが,大学院進学前に研究生として受け入れることもありえます).

学内外を問わず(あるいは高校生でも),研究内容の詳細や雰囲気を知りたい方はぜひ連絡してください.

学生の居室は豊中キャンパスのサイバーメディアセンター豊中教育研究棟(図書館下食堂の向かい)にあります.学部4回生から大学院生まで一人一台ずつ机とデスクトップPCを用意しています.大学院生の場合,情報基礎数学専攻は吹田キャンパスにありますが,豊中で開講されている講義もあります(修論発表会など,専攻のイベントは基本的に吹田で行われます).

研究のセミナーは,降籏大介教授と共同で行っています(学生の居室も同じです).また,特段の事情がない限り,各自の勉強やスキル向上につなげるため,同期や他学年のセミナーにも出席してもらいますが,毎日のコアタイムのような義務はありません.

プログラミングはできたほうがよい?

宮武の(現時点での)主な専門は,応用数学,特に数値解析と呼ばれる分野です.数値計算をせずに(プログラムを書かずに)研究を行えるテーマも存在しますが,論文に載せるかどうかはともかく,研究をすすめる段階では,数値計算を行った方が,理解が深まったり新しいアイデアにたどり着くことが多いように思います.

一方で,例えば競技プログラミングで活躍できるほどにプログラミングの経験が必要かといえば必ずしもそうではありません(もちろん,一般論としてできればできるほど研究の幅は広がります). for文,while文,if文,配列といった(近年では文理関係なく教養として学ぶような)最低限の知識があればはじめられる研究も少なくなく,研究を通してスキルを高めていけるでしょう.

プログラミング言語は,私個人はJuliaを使うことが多いですし,研究室の学生のみなさんもJuliaを使っている人が多いです.研究テーマ次第ではPythonなどを使っている学生もいます.

数学はどのくらいできないといけない?

数値解析は応用数学の一分野ですし,その歴史も深く,あらゆる数学と関連があると言っても過言ではないでしょう.ただ,研究トピックやテーマごとに必要な数学は異なりますので,自分の強みをいかして研究テーマを設定することも可能です.なお,数学科に進学したけれど,純粋数学は難しそうだし,応用数学ならなんとかなるかな,という消極的な姿勢では苦労する可能性が高いかもしれません.現時点で数学はあまり得意ではないけれどプログラミングを頑張りつつアイデアも出していきたい!というようなポジティブな姿勢の学生も歓迎します(数学に関して,もちろん大学院入試に合格する学力は必要です).

これは最低限…というものを挙げるならば,やはり線型代数と微積分でしょう.加えて,例えば偏微分方程式の数値解析に興味があれば,関数解析に対して最低限の知識があれば,研究をはじめやすいと思います.常微分方程式や行列計算に興味があれば,代数の知識は役立ちますし,宮武の専門である構造保存数値解法に興味があれば,幾何(特に多様体)の知識はとても役立ちます.

また,応用数学は数学と実世界の接点ですから,数学以外に対してもある程度の興味や関心,知識があると楽しく研究ができると思います.

研究テーマはどうやって設定するの?

こういうテーマがあるよという話をしたり,学生の中で誰かこういうテーマを選んでくれないかなぁという雰囲気を出したりすることはありますが,これをやってくださいと言うことは基本的にありません.当然,相談しながら決めていくことになりますが,自分の知識をいかしたテーマを設定することもできますし,応用に興味関心があれば,それをゴールに研究テーマを設定することもできます.