実験数学1 (2019年度)

注意:講義の諸情報は 大阪大学CLE に掲載するので,毎週確認すること.特に,講義前にスライドやサンプルプログラムをuploadします.

注意教育用計算機上でプログラミングをする際,エディタは メモ帳 ではなく Notepad++ を使うのが良いかもしれません.少なくとも,プログラムに色が付きますし,文字化けはしないようです.もちろん,好みのエディタを使っても全く問題ありません.
Desktopに置かれたファイルはログオフ時に消去されるため,プログラムはDesktopのDocumentsというフォルダに置いて作業すると良いでしょう.
例えばDocumentsの中にExpMath1というフォルダを作り,その中にa1-1.cを置いたとき,cygwinでのフォルダの移動操作は次のとおりです.

$ cd Z:ExpMath1/

さらにフォルダを細かく整理している場合,例えばExpMath1の中にa1というフォルダがある場合は,

$ cd a1

とします.フォルダの中身を確認する場合は

$ ls

一つ上の階層に戻りたいときは

$ cd ..

とします.

2回目の授業までに行っておくこと

大学のPCでははじめから「C言語のプログラムのコンパイル/実行」ができる環境や,データを「グラフで出力する」環境が整っていますが,復習やレポートをする際には個人のPCでも同様の環境が整っていると便利だと思います.以下,環境を構築する方法の一例を紹介します(もちろん,すでに個人のPCでも環境が整っている人は,以下を行う必要はありません).

注意:PCの性能や通信環境にもよりますが,全部を行うには 数時間 かかりますので注意してください.

0. C言語の環境を準備する

大学のPCではこの項目の作業は不要です(個人のPCで環境が整っていない人向けです).

Windows:大学のPCと同じような環境を整えたい場合,Cygwin をインストール.

Mac: App Store から Xcode をインストール.

1. Hello World!をコンパイル/実行してみる

大学のアカウント and/or 個人のPCに「ExpMath1」といった名前のフォルダを作成する.

  • Dropboxなどで同期させておくと便利
  • フォルダ名やファイル名にはなるべく日本語は避ける

適当なエディタをダウンロード

  • 「メモ帳」は色々と不便
  • 初心者であれば「Sublime Text」や「Atom」などがおすすめ
  • 色々試してみながら,使いやすいものを見つけていけばよい

エディタを立ち上げて,以下のプログラムを書き,適当な名前(例えば「hello.c」)をつけて保存.

注意:拡張子は「txt」などではなく「c」とすること

#include <stdio.h>

int main()
{
   printf("Hello World!\n");
   return 0;
}

コンパイル および 実行(Windowsの場合)

仮に,hello.c が Documents の ExpMath1 というフォルダの中にあるとする(教育用計算機の場合).

Cygwinを起動し,cdコマンドで作業ディレクトリを移動

$ cd Z:ExpMath1/

gccコマンドで,hello.cをコンパイル

$ gcc hello.c

コンパイルが成功すると,実行ファイル「a.exe」が作成される.lsコマンドで確認してみると

$ ls
a.exe hello.c

と2つのファイルが表示される(同じフォルダに他のファイルがあれば,それらも全て表示される).

プログラムを実行

$ ./a
Hello World!

「Hello World!」が表示されれば成功です.

コンパイル および 実行(Macの場合)

仮に,hello.c が Desktop の ExpMath1 というフォルダの中にあるとする.

ターミナルを起動し,cdコマンドで作業ディレクトリを異動

$ cd ~/Desktop/ExpMath1

gccコマンドで,hello.cをコンパイル

$ gcc hello.c

コンパイルが成功すると,実行ファイル「a.out」が作成される.lsコマンドで確認してみると

$ ls
a.out hello.c

と二つのファイルが表示される(同じフォルダに他のファイルがあれば,それらも全て表示される).

プログラムを実行

$ ./a.out
Hello World!

「Hello World!」が表示されれば成功です.

2. gnuplotを使えるようにする

gnuplotは2次元や3次元のグラフを生成するためのソフトウェアです.

Windowsの場合

gnuplotのウェブページ からgnuplotをダウンロードし,インストールする(cygwinをfullでインストールしていれば,その中にgnuplotも含まれているらしいけれど,(windowsのPCを持っていないため)自分では確認できていません).

インストールできたら,\( \sin(x) \) のグラフなどを描いてみるとよいでしょう.

$ plot sin(x)

Macの場合

パッケージマネージャーとして homebrew を使っている場合(パッケージマネージャー(他にも MacportsFink などがあります)は便利なので,使っていない人は導入しましょう)

$ brew install gnuplot

でインストールできます. ただし,これだと図を描いたときに表示ウィンドウが開かなかったり色々不便なので,AquaTermXQuarts などをインストールしたうえで,

$ brew install gnuplot --with-aquaterm

$ brew install gnuplot --with-x11

というふうにインストールすると便利です.

インストールできたら,\( \sin(x) \) のグラフなどを描いてみるとよいでしょう.

$ plot sin(x)

3. LaTeXを使えるようにする

(これは必須ではありませんが)多くの数学者は Word ではなく LaTeX を使って論文を書いています.授業のレポートなどで少しずつ慣れていくとよいと思います.

インストール方法については

などが参考になります.

便利なエディタも たくさん あるので,いろいろ試してみて使いやすいものを見つければよいでしょう.